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裂肛(きれ痔)のご説明

歯状線(直腸と肛門のつなぎ目)より外側の肛門上皮が裂けた状態です。
また、裂肛のできる位置は肛門の後ろ側が約80%を占めています。

(1)原因

一番の原因は、便秘の際に硬い便で肛門上皮が裂けることであり、一種の肛門の“けが”のようなものです。
また、慢性の下痢による肛門上皮の炎症も一因となります。
一般に便秘になりやすい女性、特に10~30歳代の若い女性に最も多く認められる、肛門の病気です。

(2)症状

排便時の出血やピリピリした痛み、排便後しばらく持続するジンジンした痛みが主な症状です。

(3)種類

急性裂肛と慢性潰瘍性裂肛の2種類に分けられます。

急性裂肛

便秘が続き、固い便で肛門上皮が裂けることなどによってできた比較的浅い、縦型の潰瘍で、裂肛の中でも初期の状態です。

慢性潰瘍性裂肛

急性裂肛の治療が不十分な場合、症状はしだいに進行して、炎症が肛門括約筋にまで達するようになり、肛門括約筋の痙攣も強くなり、この頃になると、初めは肛門上皮の浅い裂け目にすぎなかった裂肛も、治りにくい深い慢性の潰瘍のような状態になってしまい、やがては肛門の狭窄(肛門が硬く、狭くなる状態)が起こり、症状も増悪します。

(4)治療法と治療期間

急性裂肛

手術の必要はありません。
坐薬や軟膏による治療や便通管理などの生活療法によって、通常は7日間位で治癒します。

慢性潰瘍性裂肛

裂肛の原因として、肛門括約筋の痙攣が強く関係している場合や、慢性裂肛の場合でも肛門の狭窄までは認めない段階では、手術は治療の適応となります。

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