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その他の直腸・肛門の病気

(1)直腸癌、肛門癌

直腸や肛門にできる悪性の腫瘍です。
痛く無いのに出血するという点では内痔核の症状に似ています。
しかしながら、一般に痔の場合には坐薬などを使用すれば、1~2週間で症状が軽快するのに対して、2週間以上経っても、同じような出血が続く場合には“がん”を疑って、専門医の診察を受ける必要があります。

患者さんにとって、最も不幸なことは早期に治療を開始すれば治る可能性のあった直腸癌や肛門癌を、自分で“痔”ではないかと判断してしまい、坐薬などで様子をみているうちに、症状がひどくなり、実際に病院で診断のついた時には、進行した状態になってしまうことだと思います。

(2)直腸脱

1.原因

直腸を骨盤の上方につり上げる役目の筋肉や靭帯がゆるみ、さらに、これに肛門括約筋の機能の低下が加わることによって、肛門の外に直腸が脱出してしまう病気です。
発生頻度としては高齢者に多く認められ、男女比では女性に多い傾向があります。
まれに子供にもみられることがありますが、子供の場合は通常は成長とともに治ります。

2.種類

脱出の仕方によって、直腸全体が全周性に脱出する『完全直腸脱』、直腸の一部のみが脱出する『不完全直腸脱』、そして、垂れ下がってきた直腸が直腸内で重なり合って弛緩はしているが、肛門からの脱出は認めない『不顕性直腸脱』の3種類に分けられます。

3.症状

一番の症状は病名通り、肛門からの直腸の脱出です。
脱出の程度は2cm~20cm位まで様々です。
そして、脱出した直腸のために常に肛門部に違和感や不快感を伴い、排便もすっきりしません。
また、脱出した直腸の粘膜からの分泌物によって下着が汚れることが多くなるのも厄介です。
不顕性直腸脱の患者さんの場合、直腸の肛門からの脱出は無いものの、排便の際に便が1回で出きらないために、なんとなく排便後にすっきりしない、残便感があるなどの排便障害を訴えることが多くなります。

4.治療と治療期間

高齢で手術を行うことができない患者さんや、手術を希望しない患者さんの場合には生活上の工夫が大切です。
便秘を予防し、長時間トイレに座っていたり、排便時に強くいきんだりしないように注意する必要があります。
また、脱出してしまった場合にも、脱肛の場合と同じように、なるべくすぐに押し戻して、環納してしまうことが大切です。
しかしながら、直腸の脱出が頻回になり、日常生活に支障が伴うようになれば、手術が必要になります。

(3)肛門掻痒症(肛門周囲皮膚炎)

1.原因

一番多い原因はもともと何らかの肛門疾患を患っていて、出てくる分泌物で肛門周囲の皮膚がかぶれてしまったり、治療のために使用した坐薬や軟膏によって、逆に皮膚炎を起こしてしまうことです。また、排便後のふき方が丁寧でなかったり、入浴をしないで不潔にしていることも原因となります。
また、“かゆさ”を我慢できず、ついつい爪を立てて掻きむしってしまい、症状を悪化させてしまうこともあります。
それ以外にも、アレルギー体質や糖尿病、女性ホルモンの低下などが原因といわれています。

2.症状

一番の症状は肛門周囲の皮膚の“湿疹(ただれ)”に伴う“かゆみ”で、この“かゆみ”は特に夜間に強くなる傾向があります。
また、掻きむしってしまった結果、炎症が強くなりヒリヒリした痛みを伴うこともあります。

3.治療

女性の中で意外と悩んでいる方が多い病気です。
肛門縁の皮膚に血栓(外痔核)や皮膚の“むくみ”が発生し、それが自然に吸収されたのち、皮膚に“たるみ”や“しわ”ができることがあり、これを肛門皮垂(skin tag)と呼んでいます。
一般に、肛門皮垂自体は心配なものではありませんが、大きくて患者さんが気にされたり、排便後にきれいに拭いたにもかかわらず、便が付着して残ってしまい、湿疹や皮膚炎の原因になる場合には局所麻酔下で切除することがあります。

(4)肛門皮垂(skin tag)

女性の中で意外と悩んでいる方が多い病気です。
肛門縁の皮膚に血栓(外痔核)や皮膚の“むくみ”が発生し、それが自然に吸収されたのち、皮膚に“たるみ”や“しわ”ができることがあり、これを肛門皮垂(skin tag)と呼んでいます。
一般に、肛門皮垂自体は心配なものではありませんが、大きくて患者さんが気にされたり、排便後にきれいに拭いたにもかかわらず、便が付着して残ってしまい、湿疹や皮膚炎の原因になる場合には局所麻酔下で切除することがあります。

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