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肛門周囲膿瘍と痔瘻のご説明

(1)肛門周囲腫瘍と痔瘻

肛門周囲膿瘍と痔瘻は別々の病気ではなく、肛門周囲膿瘍が進行して慢性期になったものを痔瘻といいます。

(2)原因

歯線上には肛門小窩という8~12個ほどのポケット状に触れるくぼみがあります。
肛門周囲膿瘍は便秘の人が強くいきんだ際の大べにゃ下痢をしやすい人の水様便中の最近(主に大腸菌)が勢いよく肛門小窩に侵入することによって、炎症が引き起こされ、やがて肛門周囲に炎症が拡がり、化膿して膿(うみ)が溜まることによって肛門周囲膿瘍となります。

そして、肛門周囲膿瘍が進行して肛門周囲の皮膚に破れ出た後の“管”、すなわち肛門小窩と皮膚をつなぐトンネル(瘻管)が痔瘻となるのですが、一度肛門周囲膿瘍ができると、その9割以上が本格的な痔瘻に移行するため、とても厄介な病気です。
また、痔瘻もトンネル(瘻管)の走り具合によってⅠ型痔瘻(皮下痔瘻、粘膜下痔瘻)、Ⅱ型痔瘻(低位筋間痔瘻、高位筋間痔瘻)、Ⅲ型痔瘻(坐骨直腸窩痔瘻)、Ⅳ型痔瘻(骨盤直腸窩痔瘻)に分けられますが、一般にⅠ型→Ⅳ型に移行するにつれて、トンネル(瘻管)は複雑となり、治療も難しくなります。

男女差としては排便するときの力が女性よりも強いこともあり、10対1くらいの割合で男性に多いといわれています。

(3)症状

肛門周囲膿瘍

肛門周囲の皮膚が腫れて激痛を伴うようになり、ときには38~39℃の発熱が出ることもあります。

痔瘻

痔瘻の場合には、肛門の周りにかゆみや不快感を伴う湿疹や皮膚炎ができたり、肛門の周りの小さな穴から、常に膿(うみ)や分泌物が出るようになります。

(4)治療法と治療期間

肛門周囲膿瘍

肛門周囲膿瘍としんだんされたら、とにかく早い時期に膿を外に出してしまわなければまりません。
化膿しているからといって、抗生物質や鎮痛剤を内服するだけでは決して良くなりません。
治療としては外来で局所麻酔で肛門周囲の皮膚をメスで切開して、膿(うみ)を出すことによって、症状は劇的に改善します。切開施行後は炎症が落ち着くまでは2~3日、外来に通院していただき、傷口の処置をする必要があります。
また、メスで切開する前に自然に膿瘍が破れて、症状が改善することもあります。

痔瘻

残念ながら、手術以外には完全に治す方法はありません。
当院ではなるべく手術をしないで痔疾患を治療するように努めてはいますが、痔瘻の場合だけは、手術の必要性を患者様に説明し、適切な医療機関に紹介をさせて頂いております。

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